行政書士&中小企業診断士 櫻井義之のブログ

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千葉県商工会で中小企業者向け「なんでもお悩み電話相談窓口」が開設されています。

千葉県商工会連合会 お悩み電話相談窓口

千葉県には40の商工会があり、それを束ねる千葉県商工会連合会では、県下の中小企業診断士を活用して、平日9時から16時の間、「なんでもお悩み電話相談窓口」を設置しています。 当職も月に一回くらいお手伝いしており、来年2月頃まで、常時二名の中小企業診断士が待機し、電話だけでなく、Zoomによるオンライン面談にも対応できます。

 

相談内容としては、(1) さまざまな事業環境の変化への対応や疑問・確認、たとえば「インボイス対応」、「デジタル化」、「最低賃金」などにどう対応していけば良いか? (2)おカネに関することで、事業再構築補助金、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金などの補助金申請や、融資申請、(3)起業から事業承継に関するざっくばらんな相談。

 

こういう中小企業経営に関する相談は、常日頃から商工会・商工会議所で行っているのではないかと思われるかも知れませんが、実は商工会・商工会議所に所属する事業者は日本の全事業者の半分以上の約200万者です。 商工会・商工会議所の業務は幅広く、比較的人員が少ないので、常日頃から一者ごとに時間をかけてお話を聞いて、サポート対応することは物理的に困難さがあるのでしょう。 そこで、千葉県商工会連合会では、商工会地域のみにななりますが、きめ細かな対応ができるように「なんでもお悩み電話相談窓口」を設定したということです。事業者にとっては、無料で相談できるので、非常に良い機会だと思います。

 

因みに、商工会と商工会議所って何で別れたまま別組織として存続しているのか不思議ですね。

 

下記は前者が商工会議所で、後者が商工会です。

根拠法令の違い: 商工会議所法と、商工会法

管轄官庁:経産省経済産業政策局と、経産省中小企業庁

管轄地域:主に市と、主に町村

団体数: 515と、1,649

会員数: 122万者と、78万者

 

千葉県の場合、千葉市船橋市市川市市原市佐倉市など主要な市以外が商工会の管轄地域なんですね。 経営相談件数は、半年で26,000件くらいあるそうです。

 

千葉県商工会

組織の目的も、行っていることもほとんど同じ商工会と商工会議所。 明治時代、渋沢栄一が始めた商工会議所に対し、どうして商工会という別組織を設け、令和の時代まで分離して存在しているのか不思議なことです。経済産業省内の経済産業政策局と中小企業庁の縦割り行政の弊害の一つだと感じます。