行政書士&中小企業診断士 櫻井義之のブログ

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持続化補助金の事業再開枠申請

コロナ特別対応型の持続化補助金

 

第1回(5月15日締切)及び第2回(6月5日締切)の採択者に対する事業再開枠の申請がやっと始まりました。 採択率が8割にもなっている小規模事業者向け(製造業で従業員20名以下、小売やサービス等は5名以下)持続化補助金は従来は上限50万円でしたが、コロナ特別対応型として上限が100万円まで引き上げられました。 通常、給付額決定後に発注し補助事業期間中に支出した経費が対象でしたが、今回は2月18日以降の支出経費まで遡及できることも特徴。販路開拓など経営計画を立てて前向きに経営する小規模事業者が対象で、ホームページ作成、チラシ作成、様々な広告・宣伝に活用できる補助金です。経営計画の内容が審査されるのが建前でしたが、コロナ対応型ではかなり甘い審査になったと想像できます。

 

加えて、コロナ型は、5月末頃に「事業再開枠」としてマスクや消毒などの費用を上限50万円で上乗せすることが突如発表されたのです。オマケのような印象でした。元々50万円だった補助金が総額150万円になると勧誘するサイトがちらほら出始め、詐欺的勧誘や不正受給の温床になりそうな気配を感じました。

 

「事業再開枠」の趣旨に反対するつもりはありませんが、本来、マスクや消毒費用を大量に消費する業種とそうではない業種で大差があります。また、マスクや消毒費用として国が補助する要件として、持続化補助金含む経産省補助金採択者に絞る理由が不明瞭だと感じます。接待を伴う営業やカラオケ、ライブハウスなどには更に50万円の上乗せにはなっていますが、あくまでも補助金採択者が対象。経産省としては便利な予算消化方法なのでしょうが、本来の感染防止に直接的な効果があるものか疑問を感じます。 

 

実際、持続化補助金の採択者名と都道府県は公表されているので、多くの業者さんからセールスを受けます。酷いのは、殺菌・消毒を行う業者が、持続化補助金の申請サポートをしてくれと電話がかかってきました。話を聞くと、この業者さんの200社~300社以上の顧客に対し、「事業再開枠」50万円の補助が受けられるように、まずは第4回(10月2日締切)の持続化補助金の申請をやって欲しいとのこと。この200社~300社が、販路開拓などの経営計画を自分で考えて持っているのかまったく不明。ただ申請書を代筆してくれればいい、経営計画を作成するために質問項目があればそれを展開するとのこと。

 

話を聞けば聞くほど胡散臭い話だと感じました。殺菌・消毒を行う業者にとってはビッグビジネスチャンスなのはわかりますが、「持続化補助金の目的をご存じですか?」と質問すると電話を切られ、掛けなおしても出ません。

 

このオマケのような「事業再開枠」の為に、事業概況、市場動向、新事業計画とその効果などを作文させようとしている訳で本末転倒です。 このような業者が出没するのは必然だったのかも知れません。

 

もっと効果のあるスマートな施策で感染防止、または医療機関などへの予算配分増加を考えて欲しかったと感じています。

持続化補助金を含むコロナ関連の私のホームページブログはこちらです。 ご参考まで

www.sakurai-gyouseisyoshi.com